転職を考えてるんだけど、「製造業はつまらない」と言われることがあるよね。
どうしてつまらないって言われるんだろう?
やっぱり製造業はやめておいたほうがいいのかな?
確かに、「製造業はつまらない」と言われることがありますね。
私も実際に製造業で9年以上働いてきて、いろんな経験をしてきました。
製造業のメリット・デメリットをふまえて、「なぜ製造業はつまらない」と言われる理由とその対処法をお伝えします。
この記事の書き手は、
- 製造業の人事歴9年
- 製造現場の経験あり
- 転職経験1回
という感じです。
- 製造業がつまらないと感じる理由が知りたい
- 製造業がつまらないと感じている
- つまらないと感じたときの対処法が知りたい
参考になれば、うれしいです!
製造業とは
製造業とは、材料や部品を加工・組立てすることで新たな製品をつくりだす仕事です。
日本の業種では、4番目に多い業種です。
日本の業種順位
1位 | 卸売業、小売業 | 22.5% |
2位 | 宿泊業、飲食サービス業 | 13.2% |
3位 | 建設業 | 11.3% |
4位 | 製造業 | 10.5% |
※上記は、どこどこJPラーニングを参照
特に日本の製造業の中でも、自動車業界は全体の18%を占め、日本を支えている産業です。
製造業の業界別売上高(2022年)
1位 | 自動車 | 18% |
2位 | 化学 | 11% |
3位 | 食品 | 10% |
※上記は、経済産業省の資料を参照
製造業は労働人口が多く、日本の経済を支える大切な仕事のひとつです。
製造業がつまらないと感じる理由
製造業は、
- 日本の業種で4番目に多い
- 労働人口が多い
- 日本の経済を支える大事な産業
です。
では、なぜ「製造業はつまらない」と言われているのか、その理由を紹介します。
単純作業
製造業では、製品をバラつきのないように生産します。
バラつきが出ないよう、作り方がマニュアル化されているため、基本的にはみんなが同じ手順で作ります。
製品を作るときは、正確にマニュアル通り進めるので、どうしても単純作業になりがちです。
製品の作り方を覚えるまでは、達成感があるかもしれません。
しかしその後は工夫を求められることが少ないので、飽きてしまい「製造業はつまらない」と感じることがあります。
基本的には単純作業の繰り返しなので、新しい業務や提案・企画などの仕事がありません。
新しい挑戦よりも正確さが求められるので、評価がされずらくキャリアアップしにくいという特徴もあります。
お給料やボーナスが上がっていかないと、モチベーションが上がらない・つまらないと感じることもあるでしょう。
コミュニケーションが少なくなりがち
製造業では、自分の役割がマニュアルで明確になっているので、他の社員とコミュニケーションが少なくなりがちです。
またライン作業であれば、作業時間が決まっていて時間内に完了させなければならない場合もあります。
作業に集中しなければいけないので、雑談のコミュニケーションがとりくい場合もあるでしょう。
人とコミュニケーションをとるのが好きな人にとっては、会話が少なく「製造業はつまらない」と感じるかもしれません。
やりがいを感じにくい
仕事をしていてやりがいを感じるときの1つに、「お客さんに喜んでもらえる・感謝される」があると思います。
製造業では、サービス業のように直接お客さんの笑顔を目にすることがないので、やりがいを感じにくいかもしれません。
また製造業では、製品を作る工程が分かれていることが多いです。
1つの製品を作りあげたとしても、自分が担当するのはその一部となると、達成感があまりなく「製造業はつまらない」と感じることも。
製造業がつまらないと感じるのに人気な理由
「製造業がつまらない」と感じている人がいる一方で、製造業で働いている人たちが多くいます。
製造業が人気な理由を3つ紹介します。
- 未経験OKの求人が多い
- 高収入も期待できる
- 福利厚生が充実している
未経験OKの求人が多い
製造業では、未経験でもOKな求人が多いです。
理由としては、
- 作業がマニュアル化されており、誰でも出来る仕組み
- 自社と同じスキルや経験を持った人材を探すのが難しい
の2点があります。
製造業では、作り手の上手さによって製品の影響が出ることがないよう、手順どおりに作れば出来上がる仕組みになっています。
職人さんのようなスキル・経験が必要ないことがほとんどなので、未経験でも始められるメリットがあります。
また製造業といっても幅広く、自社独自の製法でモノづくりをしている場合が多いので、他社で積んできたスキルがそもそも生かされないことがほとんどです。
採用する側も全く同じスキルや経験を持っているとは考えていないので、未経験でもOKな場合が多いです。
高収入も期待できる
実は、製造業は収入が良いというメリットもあります。
企業努力によって高収入体質の会社が多いというだけでなく、
- 残業代・深夜手当がある
- 特殊勤務・作業手当がある
- 売り手市場
といった理由があります。
製造業はお昼の時間以外にも、24時間で稼働している場合も多く、2交代・3交代勤務の会社もあります。
また暑い・寒い場所での作業、資格をもつ人のみ出来る作業などに関しては作業手当が別で支給されることもあります。
基本給に加え、いろんな手当が支給されることで、結果的に高収入に繋がりやすい面があります。
他にも、少子高齢化で働き手が減少しているので、「高いお給料を払っても来てもらいたい」という企業が増えているのも背景にあります。
福利厚生が充実している
製造業がつまらないと言われながらも人気な理由として、福利厚生が充実しているという点もあります。
製造業は人手不足が深刻なので、お給料の他にも福利厚生を充実させて人材の確保・離職の防止をしています。
また製造業では2交代・3交代といった勤務が不規則な勤務が多いこともあり、
- 社宅や寮などの提供・補助
- 食堂や休憩スペースの充実
- シャワー室やお風呂などの提供
といった衣食住への福利厚生が充実していることが多いです。
製造業がつまらないと思わない人の特徴
「製造業がつまらない」と感じない・感じにくい、製造業に向いている人は次のような人です。
- ものづくり・機械いじりが好きな人
- 決められた作業をこなすのが得意
- 1人で集中して作業したい人
ものづくり・機械いじりが好きな人
製造業が向いている人の特徴は、ものづくり・機械づくりが好きな人です。
人とコミュニケーションをとって企画・提案するよりも、
- 製品やモノを作るのが好き
- 機械のメンテナンスや改善をするのが好き
という人は製造業に向いています。
実際に、工場長や現場のリーダーは、「人と協力してプロジェクトを進めていくよりも、黙々と製品を作ったり、機械の改善や分析をする方が好き」と言っている方が多かったです。
決められた作業をこなすのが得意
製造業が向いている人の特徴2つめは、決められた作業をこなすのが得意な人です。
人には向き・不向きがありますよね。
- 新しいことにどんどんチャレンジしたい
- ルール通り決められたことを正確にやるのが得意
というように、人によって得意なことはさまざまです。
もしあなたが、「どちらかというと決められたことをきちんと正確にこなすのが得意」というのであれば、きっと製造業に向いています。
製造業で働いている友人も、「繰り返しの作業が苦痛にならず、むしろ気分転換になる」と言っていました。
1人で集中して作業したい人
製造業が向いている人の特徴3つめは、1人で集中して作業したい人です。
多くの仕事では臨機応変な対応が必要で、同僚やお客さんに話しかけられることも多いでしょう。
製造業では基本マニュアル通りに進めていくことが多いので、作業中に話しかけられたり、臨機応変な対応をせまられることもありません。
1人で集中して作業に取り組みたい人にとっては、邪魔が入って仕事がストップするようなことも少ないので、ストレスが少ないです。
製造業がつまらないときの対処法
「製造業がつまらない」と感じた時の対処法を紹介します。
- スキルや資格取得をする
- 目標をつくる
- 転職する
スキルや資格取得をする
「製造業がつまらない」と感じた時は、スキルや資格取得をしてみましょう。
仕事や作業内容に変化がなくても、新しいスキルや資格取得をすることで学びが増えます。
新しいことを学ぶことで、
- やる気やモチベーションが上がる
- 仕事で活かせることがある
- 自己啓発が評価につながることがある
といったメリットがあります。
新しいことを学ぶデメリットは、時間がかかること・お金がかかることくらいなので、無料教材などを使えば大した損にはなりません。
おすすめの資格取得は、簿記です。
簿記は家計管理にも役立つだけでなく、簿記2級は工業簿記という製造業の会計処理を学びます。
工場長やリーダーを目指すにあたって必要な知識になるので、とてもオススメです。
簿記の勉強法は、次の記事も参考にしてください。

目標をつくる
「製造業がつまらない」と感じた時の対処法2つ目は、目標をつくることです。
「決められたことをただ毎日繰り返すだけ…」となると誰しも飽きてしまうことがあるでしょう。
そんな時は小さなことでも良いので、目標を立ててみることがオススメです。
- 1日のノルマを自分で作り、試してみる
- コスト削減・改善アイディアを月1つを考える
- 新人さんに教育できるよう製造や機械の知識を深める
など、取り組みやすいものからやってみましょう。
ポイントは、挫折しにくい、具体的な目標にすることです。
いきなり大きな目標を立てても、達成できないとやる気が出なくなるので、初めは小さなゴールから設定してみましょう!
転職する
「製造業がつまらない」と感じた時の対処法3つ目は、転職をすることです。
- 製造業が自分に合っていないと感じる
- 繰り返しの作業より新しいことに挑戦したい
という場合は、転職もオススメです。
全く違う業界へ転職するのもいいですし、また製造業へ転職をするのもOKです。
ちがう製造業へ転職する際のポイント、次のとおりです。
- 定期的に部署や業務の異動がある
- 改善への取り組みが積極的
- 新規事業や開発を行なっている
上記にあてはまる企業は、ずっと同じ作業だけをし続けるということが少なくなります。
転職することはリスクですが、転職活動をするだけならリスクは0です。
良い企業が見つからなければ今の会社で頑張ればいいので、まずは良い条件の会社がないかどうか行動してみるのがオススメです。
転職エージェントであれば、完全無料で転職活動の相談から応募書類の作成・面接などあらゆるサポートをしてくれるので、ぜひ活用してみましょう!
製造業がつまらないときの対処法Q&A
お金や自分自身のためだけでなく、周りやお客さんにとってどんな価値を提供できているのか考えるのもオススメです。製造業は直接お礼や感謝されることも少ないので、誰の役に立っているのか想像してみるとモチベーションが上がるかもしれません。
つまらないからと言って今すぐやめる必要はありません。自分なりに目標を立ててみたり、資格取得をするなどして、少し工夫してみませんか?日常の行動を少し変化させることで、やる気や楽しいと思えることが増えるかもしれません。
「転職する」ことはリスクですが、「転職活動をする」ことはリスクではないです。良い企業が見つからなければ転職しなければOKです。まずは良い企業がないかどうか行動してみましょう!
まずは転職エージェントに相談してみましょう。年齢によっては未経験でもOKな場合もありますし、自分では評価されると思っていなかった所が強みとして重宝されることがありますよ!
どうしても体調が優れないときは思い切って休むのも大切です。心も体も健康でないと働くことはできません。どうしても気持ちがついてこないときは、お休みしてリフレッシュしましょう。場合によっては、精神科などお医者さんに相談するのもひとつです。
まとめ
なぜ製造業がつまらないと言われているのか理由が分かったよ。
自分に製造業が合っているどうかよく確認して、今後の転職活動進めていくよ!
どんな業界・業種にも、良いところ・悪いところがあります。
自分に合ったお仕事が出来るよう、応援しています!
いかがでしたでしょうか?
今回は「製造業がつまらない」と言われている理由について、お伝えしました。
- 製造業への就職・転職を考えている
- 製造業がつまらないと感じている
といった方の参考になれば、うれしいです!
みなさんが充実した仕事生活が送れるよう、応援しています!