将来も不安だし、そろそろ派遣を抜け出したい…
特別スキルも資格もないし、正社員にどうやったらなれるかな?
こんな方のための記事です。
この記事の書き手は、
- 人事歴9年以上
- 派遣社員の受け入れを年間50~100名以上、担当
- 派遣会社との取引は30社以上
という感じ。
こんな私が、派遣を抜け出せない原因と対処法4つについて紹介します!
派遣を抜け出せない原因
派遣で働かれている方や派遣会社の営業担当とお話していて「抜け出せない」と感じる理由は、4つあります。
- 責任感がちょうどいい
- プライベートな時間を優先したい
- 派遣会社から良い仕事を紹介してくれる
- 今を生きるのに精いっぱい
責任感がちょうどいい
派遣は派遣先企業の指揮命令にもとづいて働くため、仕事内容は基本的に指示されます。
リーダーを任されたり、他人に指示することも少ないので、責任が軽く精神的な負担が少ないのがメリットですね。
プライベートな時間を優先したい
時代の変化とともに働き方も多様化しました。「仕事を優先したい」人もいれば、「プライベートを優先したい」人もいます。
派遣という選択肢をとっている方の中には、
- 残業が少ない
- 夜勤がない
- シフトに柔軟に対応してくれる
といった条件で企業を探している方も少なくありません。
自分の都合に合わせて働き、合わなければ別の会社で働くことができる身軽さもメリットの1つですね。
派遣会社から良い仕事を紹介してくれる
企業で評価されたり長く働いていると、派遣会社での評価が上がり、より良い条件のお仕事を紹介されることがあります。
人手不足の中で、派遣会社も人材の取り合いになっています。
せっかくの良い人材を手放さないように、定期的に面談をしてあなたに合った条件を提案してくれます。
自分でわざわざ仕事を探しにいく手間がないのもメリットです。
今を生きるのに精いっぱい
お給料を日払いしてくれる派遣会社が多くあります。今すぐお金が必要な人にとっては、ありがたいシステムです。
また仕事やプライベートの時間で1日が終わってしまい、転職活動をする余裕がないといったケースもあるでしょう。
派遣に登録していれば、お仕事は派遣会社が紹介してくれるので、忙しい人は自分で転職活動がする必要がありません。
派遣を抜け出したい理由
派遣でいるメリットもある一方で、将来に不安を感じる人も多いですよね。
どんな時に心配になるかというと、
- 突然契約を切られた
- 給料が上がらない
- 正社員との待遇差を感じる
という場合が多いのではないでしょうか。
突然契約を切られた
派遣契約期間は平均3~6か月とされていますが、初回は「お試し期間」として1~2か月の場合もあるでしょう。適性やスキル、勤務態度など条件が合わなかったり、企業の業績が良くないと、契約が終了する可能性が高いです。
派遣契約には、「3年ルール」があります。派遣先企業が同じ部署で派遣を受け入れられるのは3年までという縛りです。
また「5年ルール」により、有期雇用が通算5年を超えた際に無期雇用への転換を申し込むことができます。そのため、派遣会社が無期雇用を望まない場合、結果として雇用が終了する可能性も。
派遣は契約期間だけでなく、3年目・5年目のタイミングにも注意したいですね。
給料が上がらない
ワークスタッフナビの資料によると、年齢別の平均年収は次のとおりです。

240万円~310万円台になっています。年齢による給料の違いが小さいです。派遣は契約期間があるため、「昇給なし」の場合が多いためです。
若手に需要があるため、若いうちは年収も右肩上がりですが、特別なスキルがない限りは、頭打ちになるのが早いかもしれません。
正社員との待遇差を感じる
「同一労働同一賃金」という、同じ業務内容であれば、雇用形態に関係なく、同じ賃金であることが定められています。
その際、派遣会社は処遇を決定するための方法を2パターンから選びます。
派遣先均等・均衡方式 | 労使協定方式 | |
決め方 | 派遣先の企業の福利厚生と同一にする | 派遣元の企業が定める労使協定に基づき決定する |
メリット | 派遣先に魅力的な福利厚生があれば、派遣元に人材が集まりやすい | 派遣先の負担が少ない |
デメリット | 情報を共有してもらうため、派遣先に負担がかかる | 派遣先との待遇差に不満が生まれやすい |
派遣会社は派遣先の負担が少ない「労使協定方式」を採用している場合がほとんどです。
その場合、派遣元の企業が定める労使協定によって決定するので、派遣先との待遇に差が生まれ、不満が出てきてしまうのです。
派遣は、雇われている企業(派遣会社)と働きに行く会社(派遣先企業)が違うので、待遇差を感じやすいかもしれないですね。
派遣を抜け出す方法
とはいえ、ずっと派遣で働いてきたし、どうやって抜け出すのか分からないよ、、、
正社員へキャリアアップするためのオススメの方法を4つ紹介します!
- 今の職場で正社員を目指す
- 紹介予定派遣を検討する
- 派遣会社の社員になる
- 転職活動にチャレンジする
今の職場で正社員を目指す
今働いている派遣先企業で正社員を目指すパターンです。同じ職場の仲間から、「これまで派遣から正社員に登用された実績があるか」どうか聞くことができるでしょう。
ただし、登用があったとしても、
- 正社員登用のタイミングが年1回しかない
- 年齢制限や試験がある
- 会社の業績によって変わる
などの場合があります。
企業の都合次第なので、少しハードルが高い場合も。
紹介予定派遣を検討する
紹介予定派遣とは、最長で6か月の派遣契約終了後に派遣先企業との双方合意のもと正社員になる働き方です。
通常の派遣よりも、求められるスキルが高い場合がありますが、派遣会社の担当に相談して紹介予定派遣を実施している企業を紹介してもらうのもひとつですね。
派遣会社の社員になる
はじめから派遣会社と「期間に定めのない雇用契約」を結んで働く方法もあります。「正社員型の派遣」とも言われます。
ただし、派遣会社によっては仕事を自由に選べないことがあり、派遣のメリットである自分の希望に合わせた働き方がしずらくなる可能性があります。
転職活動にチャレンジする
一番手っ取り早く正社員になるには、転職活動がオススメです。自分に合った条件の中から企業へ応募できるので、選択肢が広がります。
転職活動は、履歴書や職務経歴書の作成、企業選び、応募、面接とハードルが高すぎるよ、、、
転職エージェントであれば、応募書類の作り方から面接対策までしっかり相談に乗ってサポートしてくれますよ!
まとめ
今回は、派遣を抜け出したいと悩んでいる方に向けて、抜け出せない原因と対処法をお伝えしました。
仕事にプライベートと忙しい日々を過ごす中で、現状を変えようとすることは体力的にも精神的にも大変なことです。
もし転職を考えているのであれば、ひとりで活動するよりも転職エージェントに相談しサポートしてもらった方が、効率よく進めることが出来ますよ。
苦しい状況にいる方々のお役に立てれば嬉しいです。一緒に頑張っていきましょう!