ITパスポート取得を考えているけど、勉強して本当に役に立つのかな…?
会社でITパスポートを取得するように言われているけど、「役に立たない」って聞くしな…。なかなかやる気が出ないや。
こんなお悩みを持った方のための記事です。
この記事の書き手は、
- 人事歴9年以上
- 新卒~中途まで、幅広い採用人事を経験
- ITパスポートに3週間で1発合格
という感じです。
今回は、実際に受験した体験&採用人事からみた視点を合わせて、
・ITパスポートが役に立たないと言われる理由
・ITパスポートを取得するメリット
について解説します。
ITパスポートとは
そもそも、ITパスポートってどんな資格なの?
ITの基礎知識を身に着けていることが証明できる国家試験です。IT(情報技術)は、私たちの生活に欠かせないものになっていますよね。
ちなみに、勉強時間の平均は100~150時間と言われてますよ。
試験時間 | 120分 |
出題数 | 100問 |
出題形式 | 4択問題 |
出題分野 | ストラテジ(経営全般) マネジメント(IT管理) テクノロジ(IT技術) |
合格基準 | 総合評価600点以上&分野別評価300点以上 ▼総合評価 600点以上/1000点満点 ▼分野別評価(ストラテジ/マネジメント/テクノロジ) 各300点以上/1000点満点 |
試験方式 | CBT |
採点方式 | 解答結果から評価点を算出 |
ITパスポートが意味ないと言われる理由
ITは私たちの暮らしに欠かせないものなのに、なんで「ITパスポートは役に立たない」って言われるんだろう?
その理由については、次の3つが考えられます。1つずつ解説しますね。
- 受験ハードルが低く、合格率が高め
- 独占業務がない
- IT業界ではより高い知識や実務経験が重視される
受験ハードルが低く、合格率が高め
実は、ITパスポートの受験には、条件や制限がありません。
つまり、「受験するのに条件がない」=「多くの人が受けられる」ということです。
さらに、
- 合格率が50%ほどある
- 不合格でも何度でもチャレンジできる(試験日程も多い)
という特徴があります。

※上記データは、ITパスポート試験サイトより引用(2025/1/27時点)
初心者でも受けやすく・合格しやすい資格ために、強みとしてアピールしにくい背景があります。
独占業務がない
ITパスポートは国家資格で、民間資格よりも知名度があります。
しかし、資格をもっている者のみ業務ができる業務独占資格ではありません。
- 弁護士
- 司法書士
- 税理士
- 医師
- 社会保険労務士、など
ITパスポートを取得することで、必ず特定の専門職に就くことが出来るわけではないのも「役に立たない」といわれる理由の1つでしょう。
IT業界ではより高い知識や実務経験が重視される
ITパスポートは、基礎知識を身に着けていることが証明できる国家試験です。
IT業界に就職する場合、その分野の専門家たちの集まりになるので、より高い知識や経験が求められます。ITパスポートレベルの内容であれば、知っていてむしろ当然という認識です。
IT業界でアピールするには、ITパスポートは不十分で、さらに知識をつけて実務経験を積む必要があるため、役に立たないと言われるでしょう。
ITパスポートを取得するメリット
ITパスポートが「役に立たない」って言われてる理由はわかったよ。
だけど、取得するメリットってあるのかな?
じゃあ次は、取得するメリット3つについて解説しますね。
- ITリテラシーが高くなる
- 就職、転職に役立つ
- 上位試験、資格へステップアップしやすい
ITリテラシーが高くなる
ITパスポートを取得することで、ITに関する基本的な用語や概念が分かるようになります。
ITに詳しくない初心者であれば、基礎的な知識を身に着けることが出来ます。
あなたが働く業界がIT以外でも、あらゆる仕事でITが活用されています。基礎的な知識があれば、業務に生かすこともできるでしょう。
- 売上管理ツールの活用
- 機密情報漏洩やウイルス感染防止対策
- テレワークの導入、など
就職、転職に役立つ
IT業界ではアピールが難しいかもしれませんが、IT以外の業界であれば最低限の基礎的なIT知識をもっている証明になります。
私が勤務していたメーカー企業でも、ITパスポートの取得を推奨していました。
採用する立場からすると、ITパスポートを持っている人の方が「ITに興味がある・苦手でない」ことが分かるので印象が良いです。
また総務省統計局が発表した令和3年社会生活基本調査(生活時間及び生活行動に関する結果)によると、働いている人の勉強時間は週全体で平均7分と言われています。
勉強する社会人が少ないなか、自己啓発としてITパスポートを取得したのであれば、普段から自分の能力を高めていることをアピールできます。
上位試験、資格へステップアップしやすい
何事もいきなり難しいことに挑戦するのは大変です。
ITパスポートを取得していれば、基礎的な知識は身に着けているので、より難易度の高い試験や資格に挑戦しやすいハズです。
- 基本情報技術者資格
- 応用情報技術者試験
- ITストラテジスト、など
あなたの目的に合わせて、少しずつステップアップするのもアリです!
ITパスポート取得に向いている人
ここまでの話をまとめると、今、IT以外の業界で働ている人は取得していて損はない資格です。
具体的には、次の内容にあてはまる人にはオススメです。
- ITの基礎知識を身に着けたい人
- ITに関する業務に携わっている人
- 将来、IT業界で働きたいと考えている人
どんな業界でも、業務で少なからずITは活用されるはずです。その場合、基礎知識をつけ業務で生かすことは仕事のスキルアップに繋がります。
また資格取得やそれを通して業務に生かした実績は、就職活動や転職でのアピールにもなります。
IT業界では知っていて当然の内容といえるので、アピールは難しいかもしれませんが、それ以外の多くの人にとっては役立つ資格でしょう。
ITパスポートの勉強方法
私は金融業界で働いているから、取得するメリットがありそう。どんな勉強方法があるんだろう?
主に2パターンありますよ。自分に合った方法で試してみてください!
- 独学
- 通信講座
独学
出来るだけ費用を抑えたい人にオススメです。
教科書を一通り読んで内容を理解し、問題集を解くのが一般的でしょう。
私の場合は、独学で勉強しました。
主に、教科書・YouTube動画・Webサイトの3つを利用しましたよ。
教科書
5年連続売り上げ1位の書籍です。

赤シートも付いています。
購入者専用サイトで質問もでき、独学でも専門家のサポートが受けられる点がオススメです。
YouTube動画
教科書だけでは分かりにくい論点は、YouTubeで検索して学びました。
他にも短期合格した方の体験談を聞いて、試験までの対策を立てるのにも便利です。
Webサイト

完全解説付きのWeb問題集です。会員登録(無料)をすれば、正答率や間違えたところを記録できます。忘れずに登録しましょう。
独学は、自分で計画的に進める必要があるので、モチベーションを下げないことが大切です。「取得したらどんな自分になれるのか?」「どんなメリットがあるのか?」を意識できると良いですね。
通信講座
僕はひとりで合格までやりきれる自信がないかも。
それにせっかく学ぶなら、きちんとした知識をつけたいしなぁ。
そういう方は、通信講座がオススメですよ!
お金を出して通信講座を選んだ分、挫折しにくく合格の可能性も上がります。
効率よく進められるので、ITパスポート合格までの時間がない人にもオススメです。
まとめ
まずは、教科書を買って一通りの基礎知識を身に着けてみようと思う!
僕は、通信講座に申し込んで最短合格を狙うよ!
今回は、ITパスポートが「役に立たない」と言われる理由と現役人事からみた取得メリットについて解説しました。
仕事の採用に直接結びつくことがなくても、学びを生かすことで役に立つことはたくさんあります。
「役に立たないかも、、、」という方の前向きな一歩になれば嬉しいです!これからも一緒に頑張っていきましょう。