製造業への転職も考えてるんだけど、未経験なのがネックで…。
転職で有利になるおすすめの資格ってなにかある?
製造業といっても自動車・食品・半導体など業界が幅広いですよね。
業界別におすすめの資格を紹介しますね。
この記事の書き手は、
- 製造業での人事歴9年
- 製造現場の経験あり
- 製造業での採用・教育経験あり
という感じです。
- 製造業で給料UPするおすすめ資格を探している
- 製造業の転職でおすすめの資格が知りたい
- 製造業以外でも役立つおすすめ資格がほしい
参考になれば、うれしいです!
製造業でおすすめの資格を選ぶポイント
製造業でおすすめの資格を紹介する前に、選ぶポイントをお伝えします。
次の3つを意識することで、「資格をとったのはいいものの、あんまり役に立たなかった…」という後悔を減らせるハズです。
- 仕事に活かせる
- 社内での評価につながりそう
- 転職で有利になりそう
仕事に活かせる
選ぶポイントの1つめは、仕事に活かせるかどうかです。
製造業の教育担当をしていて感じたのが、「自分の仕事や業務に直結しない学び」を選ぶ人が意外と多いことです。
事務職Aさんの場合、字が綺麗になっても業務にあまり影響しません。
一方、製造職Bさんの場合、大型免許を取得することで、材料・製品の配送や産業廃棄物の運搬など仕事の幅が広がります。
資格やスキルを学ぶ時は「何に活かせそうか?」を意識して選ぶことが大切です。
社内での評価につながりそう
ポイント2つめは、社内での評価につながりそうかどうかです。
- 上司や先輩からおすすめされた資格
- 会社で取得を推奨している資格
の中から選ぶのがオススメです。
上司や先輩から「○○って資格にチャレンジしてみない?」と言われたことがある人もいるのではないでしょうか?
あなたの人事評価をするのは、上司や先輩です。
上司や先輩のアドバイス通り実行することで、あなたの評価が上がる可能性は高いです。
また会社でおすすめの資格が指定されていることも多いです。
推奨されている資格は、
- 取得にかかった費用を補助
- 資格手当がもらえる
- 昇給の条件になる
場合があります。
給料UPのためにも、どんな資格が対象になるのか調べてみるのがオススメです!
転職で有利になりそう
ポイント3つめは、転職で有利になりそうかどうかです。
次のような方法で、実際に調べてみましょう!
- 転職サイトで求人の必須資格・スキルを見てみる
- 転職エージェントに相談する
あなたが興味のある求人から必須資格・スキルの条件を見てみると、求められている資格が分かります。
「求人を探すのが大変だな…」「求人の見方がよく分からないな…」
という方は、転職エージェントを活用するのもオススメです。
転職エージェントは完全無料であなたの就職相談・サポートをしてくれます。
転職エージェントは転職のプロなので、転職エージェントを活用して情報収集すると、いいアドバイスをもらえる可能性が高いですよ!
自動車系製造業でおすすめの資格
自動車系製造業でおすすめの資格は、次のとおりです。
- 自動車整備士資格
- 自動車車体整備士資格
自動車整備士資格
自動車整備士資格は、自動車の点検や修理に関する専門知識を証明する国家資格です。
●自動車整備士資格3級の試験概要
受験資格 | 1年以上の自動車整備工場での実務経験 |
難易度 | |
合格率 | 約60~80% |
受験料 | ・学科試験:7,200円(税込) ・実技試験:14,000円(税込) |
試験内容 | ・学科試験(マークシート) ・実技試験 |
自動車整備士資格は、自動車整備の基本的な業務を行うために必要な国家資格です。
自動車車体整備士資格
自動車車体整備士資格は、自動車整備士の中でも特殊整備士に分類される専門的な国家資格です。
受験資格 | 【下記のいずれか】 ・2年以上の実務経験 ・専門学校や認定大学の2級整備士養成課程を卒業し、1年以上の実務経験 ・専門学校や認定大学の特殊整備士課程を卒業 |
難易度 | |
合格率 | 約90% |
受験料 | ・学科試験:7,200円(税込) ・実技試験:14,000円(税込) |
試験内容 | ・学科試験(マークシート) ・実技試験 |
自動車のフレームやボディ部分の整備、修理、板金塗装などを行うために必要です。
資格がなくても実務に携わることができますが、技能と知識の証明になりますよ。
食品系製造業でおすすめの資格
食品系製造業でおすすめの資格は、次のとおりです。
- 食品衛生責任者
- 食品衛生管理者
食品衛生責任者
食品衛生責任者は、安全な食品提供のために食品製造、加工、調理、販売において衛生管理を行うための国家資格です。
取得条件 | 17歳以上(高校生不可) |
難易度 | |
合格率 | 約100% |
講習料 | 9,000円~12,000円 ※都道府県によって異なる |
講習時間 | 約6時間 |
講習内容 | ・食品衛生法規 ・公衆衛生学 ・食品衛生学、など |
試験内容 | ほぼ選択式の問題 |
食品衛生責任者は、試験よりも講習会の参加が重視されているため、講習で学ぶ内容がそのまま試験に出ることがほとんどです。
講習をしっかり受ければ、合格できる内容になっていますよ!
食品衛生管理者
食品衛生管理者は、食品衛生責任者より上位の国家資格で、食品衛生責任者の役割を果たせます。
取得条件 | ・高等学校卒業相当以上の学力 ・食品衛生管理者を置かなければいけない施設で3年以上の衛生管理業務の従事経験 |
難易度 | |
合格率 | 約100% |
講習料 | 30万円程度 ※講習によって異なる |
講習時間 | ・一般共通科目:132時間 ・乳製品関係科目:67時間以上 または食肉製品関係科目:69時間以上 |
講習内容 | ・公衆衛生概論 ・食品衛生法、関係法令 ・実習や施設見学、など |
試験 | 講習会の最後に実施される可能性がある |
食品衛生管理者も、試験より講習が重要視されています。
一部の講習では試験がある場合もありますが、講習をきちんと受けていれば合格できます!
講習料は高額ですが、まじめに受講すれば取得できるおすすめの資格です!
半導体系製造業でおすすめの資格
半導体系製造業でおすすめの資格は、次のとおりです。
- 半導体製品製造技能士
- 半導体技術者検定
半導体製品製造技能士
半導体製品製造技能士は、半導体製品の製造に必要な技能を認定する国家資格です。
●半導体製品製造技能士2級の試験概要
受験資格 | 実務経験2年以上 ※職業訓練歴や学歴により実務年数は異なる |
難易度 | |
合格率 | 約50% |
受験料 | ・学科試験:3,100円(税込) ・実技試験:18,200円(税込) |
試験内容 | ・学科試験(マークシート) ・実技試験 |
IT技術の進歩で半導体関連の仕事が高まっているので、おすすめの資格です!
半導体技術者検定
半導体技術者検定は、半導体産業で活躍する技術者の能力を証明する民間資格です。
●半導体技術者検定エレクトロニクス3級の試験概要
受験資格 | 誰でも受験OK |
難易度 | |
合格率 | 約70% |
受験料 | 一般:9,900円(税込) 学生:6,600円(税込) ※一部割引あり |
試験内容 | 学科試験(CBT方式) |
エレクトロニクス3級は大学生や若手エンジニア向きで、半導体技術の基礎を理解していれば合格できるおすすめの資格です!
製造業の管理職・リーダーにおすすめの資格
製造業の管理職・リーダーにおすすめの資格は、次のとおりです。
- 技術士
- 簿記2級
- 情報処理技術者試験(ITパスポート試験)
技術士
技術士は科学技術に関する最高峰の国家資格で、国際的にも認知された資格(英名:Professional Engineer)です。
●第1次試験の概要
受験資格 | 誰でも受験OK |
難易度 | |
合格率 | 不明 |
受験料 | 11,000円(非課税) |
試験内容 | 学科試験(マークシート方式) |
●第2次試験の概要
受験資格 | ・修習技術者であること ・4年〜10年の実務経験(条件により異なる) |
難易度 | |
合格率 | 約12% |
受験料 | 14,000円(非課税) |
試験内容 | ・学科試験 ・口頭試験(筆記試験合格者のみ受験可能) |
技術士は、組織内で高度な技術力を発揮するだけでなく、自営業としても活躍できます。
難易度は高い分、重宝されやすいおすすめの資格です。
簿記2級
簿記は、企業の日々の取引や経済活動を帳簿に記録し、ルールに従って整理する技術を証明できる公的資格です。
●簿記2級の試験概要
受験資格 | 誰でも受験OK |
難易度 | |
合格率 | 約35~40%(ネット試験) |
受験料 | 5,500円(税込) |
試験内容 | 学科試験(CBT方式) |
特に、簿記2級は工業簿記という製造業の会計処理を学びます。
工場長やリーダーを目指すにあたって必要な知識になるので、とてもオススメです。

情報処理技術者試験(ITパスポート試験)
情報処理技術者試験は、IT業界での専門知識を証明するための国家資格です。
全部で12種類の試験がありますが、ITパスポート試験は基本的な知識を証明できる国家資格です。
●ITパスポート試験の概要
受験資格 | 誰でも受験OK |
難易度 | |
合格率 | 約50% |
受験料 | 7,500円(税込) |
試験内容 | 学科試験(CBT方式) |
あらゆる業界・業種でIT化が進んでいるので、幅広く応用できるおすすめの資格です!

製造業以外でも役立つおすすめ資格
製造業以外でも役立つおすすめの資格は、次のとおりです。
- 第一種衛生管理者
- 簿記3級・2級
- 情報処理技術者試験(ITパスポート)
第一種衛生管理者
衛生管理者は、職場の安全と健康を守るために必要な国家資格です。
第一種と第二種がありますが、第二種は有害業務を含まない一部の業種のみで選任できます。
一方、第一種はすべての業種で選任可能です。
●第一種衛生管理者の試験概要
受験資格 | 【下記のいずれか】 ・大学/高専卒:労働衛生の実務経験1年以上 ・高校卒:労働衛生の実務経験3年以上 ・実務経験10年以上 |
難易度 | |
合格率 | 約46% |
受験料 | 8,800円(税込) |
試験内容 | 学科試験(マークシート方式) |
第一種衛生管理者は、有害業務の知識も必要なため、第二種より難易度は高いですが、幅広い企業で活躍できるのでおすすめの資格です。
簿記3級・2級
簿記は、企業の日々の取引や経済活動を帳簿に記録し、ルールに従って整理する技術を証明できる公的資格です。
●簿記3級の試験概要
受験資格 | 誰でも受験OK |
難易度 | |
合格率 | 約30~50%(ネット試験) |
受験料 | 2,850円(税込) |
試験内容 | 学科試験(CBT方式) |
●簿記2級の試験概要
受験資格 | 誰でも受験OK |
難易度 | |
合格率 | 約35~40%(ネット試験) |
受験料 | 5,500円(税込) |
試験内容 | 学科試験(CBT方式) |
簿記3級の知識は、会計・財務の知識をもつ証明になるだけでなく、家計管理など日常生活にも役立ちます。
また簿記2級は、企業の経理・財務部門、会計事務所、税理士事務所への転職が有利になるオススメの資格です。

情報処理技術者試験(ITパスポート)
情報処理技術者試験は、IT業界での専門知識を証明するための国家資格です。
全部で12種類の試験がありますが、ITパスポート試験は基本的な知識を証明できる国家資格です。
●ITパスポート試験の概要
受験資格 | 誰でも受験OK |
難易度 | |
合格率 | 約50% |
受験料 | 7,500円(税込) |
試験内容 | 学科試験(CBT方式) |
あらゆる業界・業種でIT化が進んでいるので、幅広く応用できるおすすめの資格です!

製造業でおすすめの資格を選ぶ時の注意点
製造業でおすすめの資格を選ぶ時の注意点は、次のとおりです。
- 目的や目標と合っているか
- 需要があるかどうか
- コスパが良いかどうか
目的や目標と合っているか
資格取得を始める前に、あなたの目的や目標を決めておきましょう。
例えば、次のような目標です。
- 在籍している会社での評価を上げたい
- 製造業への就職・転職を有利にしたい
- 会社で奨励している資格を取得して手当がほしい
資格取得はあくまで手段のひとつです。
資格取得が目的・目標になってしまわないよう、最終ゴールをはっきりと決めておきましょう!
需要があるかどうか
取得しようとしている資格が、需要があるかどうかも大切です。
いくら頑張って勉強したところで、必要とされない知識やスキルであれば、ムダになってしまうことが多いからです。
需要がある資格を調べるには、
- 厚生労働省など公的機関の調査データを見る
- 求人・採用情報で求められている資格を確認する
- 転職エージェントから情報収集する
などの方法があります。
あなたの取得しようとしている資格が、需要があるのかどうか事前に確認してみましょう!
コスパが良いかどうか
コスパが良いかどうかという視点も大切です。
資格取得のデメリットは、
- 時間がかかる
- お金がかかる
といった面があります。
資格の中には、受験料が高額になるものや合格までの必要勉強時間数が多いものもあります。
例えば、知的財産管理技能検定1級は受験料が計31,900円と高額ですが、専門性が高すぎて活躍できる場所が限定されていると言われています。
期待できるリターンがあるのかどうか、始める前に確認することが大切です。
製造業でおすすめの資格の勉強方法
製造業でおすすめの資格の勉強方法は、次のとおりです。
- 無料の勉強サイトを活用する
- スキマ時間を効率的に使う
- 通信講座を活用する
無料の勉強サイトを活用する
おすすめの勉強方法の1つ目は、無料サイトの活用です。
受験者数が多い資格試験は、無料で情報提供されているものがたくさんあります。
例えば、簿記であればCPAラーニングというサイトで3級~1級までの内容が全て無料で学べます。
CPAラーニングについては、次の記事も参考にしてください。

勉強を始める前に、無料のサービスがないかどうか探してみるのはとてもオススメです!
スキマ時間を効率的に使う
社会人は仕事で毎日忙しいので、スキマ時間をうまく使うのも大切です。
- 通勤時間
- 会社での休憩時間
- 家事をしながら
など、5~10分でも時間を確保してみましょう!
重い参考書を持ち歩かなくても、スマホでYouTubeの動画や無料サイトなど活用し、何度も目・耳に触れるようにすると記憶が定着しますよ!
通信講座を活用する
独学は費用を抑えて学べる分、
- 分からないことがあっても質問が出来ない
- モチベーション維持がむずかしい
といったデメリットがあります。
通信講座は、必要な投資にしっかりお金を払うことで、疑問や質問ができるサービスを受けられたり、「元を取ろう!」とモチベーションを保つことができます。
レベルの高い資格やモチベーションを保つのが難しい方は、通信講座を活用するのもオススメです。
簿記のおすすめ通信講座については、次の記事も参考にしてください。

製造業でおすすめの資格Q&A
製造業といっても業界が幅広いです。業界が決まっている人はその業界にマッチする資格を選びましょう!
需要があるかどうか調べてみましょう!①会社で奨励されている資格かどうか、②求人情報の必須・必須スキルかどうか、③転職エージェントから情報収取、などの方法で調べることが出来ますよ!
衛生管理者や簿記、ITパスポートといった資格は、幅広い場で活躍できるのでおすすめです!
まとめ
製造業の転職におすすめの資格といっても、企業に求められている資格を取得することが大切だね。
僕は幅広く応用できる資格が良いから、衛生管理者にチャレンジしてみるよ!
いいですね!
資格取得に転職活動、どちらも応援していますよ!
いかがでしたでしょうか?
- 製造業で給料UPするおすすめ資格を探している
- 製造業の転職でおすすめの資格が知りたい
- 製造業以外でも役立つおすすめ資格がほしい
といった方の参考になれば、うれしいです!
これからも自分自身の能力を磨いて、充実した仕事生活が送れるように一緒に頑張っていきましょうね!